大学ICT推進協議会2015年度年次大会:企画セッション

「大学のICT戦略のためのITベンチマーク」(2C1)

企画部会:  ITベンチマーキング部会

オーガナイザー: 岡田義広(九州大学)

内容

参考文献[1]に、ベンチマーキングとは、"経営や業務・ビジネスプロセスの非効率な部分を改善するため、他分野における優良事例(ベストプラクティス)を探し出して分析し、それを指標(ベンチマーク)に自社の活動を測定・評価して、変革を進める経営改善手法のこと。"と記載されています。情報化社会にあっては、IT戦略は経営や業務プロセスに大きな影響を与えるもので、それらの効率化のためにITベンチマーキングは非常に重要です。大学においても、経営や業務プロセスの効率化のために、IT戦略は重要な位置を占めます。大学ICT推進協議会(AXIES)のITベンチマーキング部会は、各大学がICT戦略を進めるための重要な指標(ベンチマーキング)となるデータを提供することを目的としています。そのような目的のもと、ICT戦略の重要な指標となるデータとして、どのようなものを調査し提供すればよいかについて、議論・検討する必要があります。 昨年度の企画セッションでは、ITベンチマーキング部会の今後の活動方針と活動内容(IT調査)について議論・報告をさせていただきました。既存の調査データとして文部科学省「学術情報基盤実態調査」[2]の内容、米国のIT活用による高等教育の推進を目的とする非営利団体であるEDUCAUSE( https://www.educause.edu/ )のコアデータサービス[3]の内容、また、昨年度実施されました文部科学省委託事業「アカデミッククラウド環境構築に係わるシステム研究(コミュニティで紡ぐ次世代大学ICT環境としてのアカデミッククラウド)」の成果報告[4]や「高等教育機関等におけるICTの利活用に関する調査研究」の成果報告[5]の内容等について整理し、議論させていただきました。 この結果を反映して、今年度ITベンチマーキング部会では、これまでの調査事業で提出されたデータを大学ICT推進協議会の加盟大学で共有できる仕組みの確立を目指します。この取り組みの状況報告と収集されたデータ等の分析結果について報告・議論させていただきます。

セッション内プログラム

1.既存調査事業の公開データの整理と結果報告(30分)

2.ICT戦略に係る先進的(ユニーク)な取り組み紹介(30分)

大阪大学、東京大学、京都大学、九州大学

3.ディスカッション(30分)


参考文献

[1] ITmediaエンタープライズ、情報システム用語辞典:ベンチマーキング(benchmarking)

[2] 文部科学省「学術情報基盤実態調査」

[3] EDUCAUSE Core Data Service

[4] 「コミュニティで紡ぐ次世代大学ICT環境としてのアカデミッククラウド」成果報告書

[5] 「等教育機関等におけるICTの利活用に関する調査研究」成果報告書